毎年1月上旬に見頃を迎える「しぶんぎ流星群」は、年間三大流星群のひとつとして知られ、条件が良ければ1時間に数十個の流星が流れることもある迫力ある天文現象です。
真冬の流星群ながら、シャープで明るい流星が多いのが特徴で、天文ファンだけでなく初心者にも人気があります。
2026年のしぶんぎ流星群は、1月4日未明にピークを迎えると予測されています。
ただし、この年は満月期と重なるため、「どの時間帯に」「どの方角を」「どこで見るか」が、観測の成否を大きく左右します。
特に札幌周辺では、厳しい寒さや月明かりへの対策が欠かせません。
この記事では、しぶんぎ流星群2026を札幌周辺で観測するために必要な情報として、見える方角やおすすめの時間帯、ピーク予測、穴場的な観測スポット、そして冬の北海道ならではの注意点までを分かりやすく解説します。
しっかり準備を整えて、澄み切った札幌の冬空で、年明け最初の天体ショーを楽しみましょう。
しぶんぎ流星群2026札幌の見える方角はどっち?
札幌周辺でしぶんぎ流星群を観測する場合、基本の目安となる方角は北〜東側を中心にして、できるだけ空の広い範囲を見渡すようにしましょう。
緯度の影響はある?
しぶんぎ流星群の放射点は、りゅう座〜うしかい座付近にあり、だいたい北東から北のやや高い空に位置します。
札幌は本州より緯度が高いものの、観測時の方角の感覚は大きく変わらず、「北から東寄りの高めの空」を意識すれば問題ありません。
ただし、流星は放射点から四方八方へ飛び出すため、特定の一点を見続ける必要はありません。
北東方向を起点に、北〜東側から頭上までを含めた広い空を眺めるほうが、流星を捉えやすくなります。
椅子に座ったり寝転がったりして、視界を広く確保するのがおすすめです。
月明かりの影響は?
また、2026年は満月期に重なるため、月明かりの影響にも注意が必要です。
月が南寄りの空にある時間帯は、視線を月と反対側の北寄りの暗い空へ向けることで、空とのコントラストが良くなり流星を見つけやすくなります。
札幌では「北〜東をベースに、月を避けて暗い方向を見る」ことが、観測成功のポイントです。
しぶんぎ流星群2026札幌の見える時間とピークは?
札幌でしぶんぎ流星群を観測するなら、2026年1月4日未明の「1時〜5時ごろ」が最も狙い目の時間帯です。
ベストタイムは?
札幌では、放射点が見え始めるのが1月4日1時ごろ。この時間帯から徐々に流星が増え、時間が経つにつれて放射点の高度も上がっていきます。
しぶんぎ流星群は、夜遅くよりも深夜から明け方にかけて活動が活発になる流星群で、放射点が地平線から昇ってくるタイミングが観測のカギとなります。
そのため、2時〜5時ごろは特に流星を見つけやすく、条件が良ければ短時間でも複数の流星に出会える可能性があります。
ピーク時間は?
2026年のしぶんぎ流星群のピーク(極大)は、1月4日午前6時ごろ(日本時間)と予測されています。
この時刻は複数の天文機関でほぼ一致しており、流星群の活動が最も活発になる瞬間です。
ただし、札幌ではこの頃から空が明るくなり始めるため、極大そのものを肉眼で観測するのは難しいのが実情です。
そのため札幌周辺では、
「1月3日深夜〜4日明け方(1〜5時)」を実質的なピーク観測時間
と考えるのが現実的です。
特に3時前後は、放射点の高度と空の暗さのバランスが良く、観測条件が整いやすい時間帯といえます。
また2026年は満月期と重なるため、月明かりの影響を強く受けますが、この未明の時間帯に北東〜頭上の広い空を中心に、月と反対側の暗い方向を意識して観察することで、流星を捉えやすくなります。
短時間で切り上げるよりも、寒さ対策を万全にしてできるだけ長く空を見上げることが、観測成功のポイントです。
おすすめ観測スポット
札幌周辺でしぶんぎ流星群を観測する場合は、市街地の光害を避けつつ、安全にアクセスできる場所を選ぶことが重要です。
2026年は満月期と重なるため、できるだけ空が暗く、北〜東の空が開けたスポットが観測に向いています。
- 定山渓ダム周辺(札幌市南区)
- 支笏湖周辺(モラップ・ポロピナイ付近)
- 手稲山中腹・平和の滝周辺
- 石狩浜・厚田方面(海岸沿い)
定山渓ダム周辺(札幌市南区)
札幌市内から車で約1時間とアクセスしやすく、山に囲まれた立地のため街明かりの影響が少ないのが魅力です。
北東から頭上にかけての空が比較的広く開けており、流星群観測に適しています。
冬季でも主要道路は除雪されることが多く、札幌近郊では定番ながらも「条件の良い穴場スポット」といえます。
支笏湖周辺(モラップ・ポロピナイ付近)
札幌からやや距離はありますが、空の暗さは道内でもトップクラス。
月明かりがある年でも、明るい流星や火球クラスが出れば非常に見応えがあります。
湖周辺は人工光が少なく、北東〜頭上まで視界を確保しやすいため、本格的に観測したい人におすすめです。
ただし、真冬は冷え込みが厳しいため、防寒対策は万全にしましょう。
手稲山中腹・平和の滝周辺
「遠出は難しいけれど、市内より良い条件で見たい」という方に向いているのが手稲山方面です。
市街地から近い割に光害が抑えられ、特に北側の空が比較的暗いのが特徴です。
短時間の観測や初心者の下見にも向いていますが、完全な暗闇ではない点は理解しておきましょう。
石狩浜・厚田方面(海岸沿い)
日本海側へ抜けることで、札幌市街の光を背にできる観測スポットです。
遮るものが少なく、北〜東〜頭上まで一望できるため、流星群観測との相性は良好です。
一方で、風が強く体感温度が下がりやすいため、防風対策と複数人での行動を心がけてください。
札幌周辺でのしぶんぎ流星群観測では、「光害が少ない」「北寄りの空が見える」「無理なく帰れる」この3点を満たす場所が理想です。
2026年は満月の影響があるため、完璧な暗さよりも安全性と継続して空を見られる環境を重視すると、結果的に多くの流星に出会いやすくなります。
観測時の注意点【札幌ならではの寒さと月明かり対策】
札幌周辺でしぶんぎ流星群を観測する際、最大の注意点は厳しい寒さと満月による月明かりです。
この2つへの対策が不十分だと、流星が見える前に体力を消耗してしまいます。事前準備を徹底し、安全第一で観測しましょう。
防寒対策は「やりすぎ」くらいがちょうどいい
1月未明の札幌は、気温が−10℃以下になることも珍しくありません。
長時間屋外に立ち続けると、凍傷や低体温症のリスクが高まります。
服装はレイヤリングを基本に、厚手のダウンジャケット、防水性のあるパンツ、ニット帽、手袋を重ね着しましょう。
足元は冷えやすいため、厚手の靴下を複数枚重ね、靴用カイロもあると安心です。
また、椅子や地面に直接座ると体温を奪われるため、寝袋や厚手のマット、簡易テントなどで体を冷気から守りながら観測すると快適さが大きく変わります。
1時間に一度は車内や室内で休憩を取り、軽く体を動かして血行を保つことも重要です。
月明かりと光害を避ける工夫
2026年のしぶんぎ流星群は満月期と重なり、空全体が明るくなります。
月が南寄りの空にある時間帯は、北東〜頭上の「月と反対側」を優先して見ることで、流星とのコントラストを確保できます。
視界に月が入らない姿勢を取るだけでも、見え方は大きく変わります。
また、市街地の明かりも流星観測の大敵です。可能であれば、定山渓や支笏湖周辺など、札幌近郊の郊外で光害の少ない場所を選びましょう。
空が暗いほど、月明かりがあっても明るい流星を捉えやすくなります。
観測テクニックと安全面の注意
現地に到着したら、30分ほどはスマホを見ずに暗闇に目を慣らすことが大切です。
白い画面を見ると暗順応がリセットされ、流星が見えにくくなります。
放射点のある北東方向だけでなく、頭上を含めた広い空全体を意識して眺めましょう。
流星は一瞬で尾を引いて消えるため、視線を固定せず、ゆったりと空を見渡すのがコツです。
冬道は非常に滑りやすいため、移動は慎重に行い、できるだけ複数人で行動しましょう。
予備の防寒具やカイロ、ホットドリンクを持参しておくと、万が一のトラブル時にも安心です。
無理をせず、体調と安全を最優先にしながら、札幌ならではの澄んだ冬空を楽しんでください。
まとめ
しぶんぎ流星群2026は、札幌周辺でも十分に観測が期待できる流星群です。
放射点は北東〜北の高い空に位置するため、北〜東〜頭上の広い空を意識して観測すると流星を捉えやすくなります。
観測の狙い目は、1月4日未明の1時〜5時ごろ。ピーク(極大)は6時ごろと予測されていますが、空が明るくなるため、札幌ではこの未明の時間帯が実質的なチャンスとなります。
満月の影響がある年のため、月と反対側の暗い方向を見る工夫も重要です。
観測スポットは、市街地を避けた定山渓や支笏湖周辺、海岸部など光害の少ない場所が有利ですが、無理な遠出をせず、安全に帰れる場所を選ぶことが何より大切です。
また、1月の札幌は厳寒期のため、防寒対策を徹底し、体調と安全を最優先に行動しましょう。
万全の準備を整えれば、寒さの中でも澄んだ空気とともに、冬ならではの美しい流星を楽しむことができます。
ぜひ2026年のしぶんぎ流星群を、札幌の夜空でじっくりと観測してみてください。


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